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研究・調査活動ー調査・交流報告 |
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北京師範大学・張昭軍教授の訪問
現在、日本学術振興会外国人研究員として来日中の、張昭軍氏(中華人民共和国・北京師範大学教授)が、2010年3月29日に当資料室を訪問しました。現代中国地域研究プログラム及び当資料室の紹介等を行いました
愛知大学・木島史雄准教授の訪問
木島史雄氏(愛知大学准教授)が、2010年3月25日に当資料室を訪問しました。現代中国地域研究プログラム及び当資料室の紹介、日本における史料デジタル化の現状などについて意見交換等を行いました
2009年3月・京都出張
【期間】2010年3月5日〜2010年3月6日
【地域】京都市
【出張者】大澤肇(人間文化研究機構/東洋文庫)
【概要】
人間文化研究機構国際日本文化研究センター(京都市)で開催された国際シンポジウム「近代東アジア歴史研究の現状と既存史料の有効利用」へ出席した。シンポジウムに先立ち、有志によって京都大学経済学部資料室に所蔵されている「15類図書」(移植民及び移植民地)及び山本文庫(山本美越乃研究室旧蔵資料)の見学が行われた。京都大学経済学部は、1930年代に東亜経済関係の講座が増設され、東亜研究所の委託研究を受けるなど、実は東アジア経済研究が盛んであり、それに伴い1930〜40年代に大規模な資料収集を行っていたのである。
5日の第Ⅰセッションでは、満洲(中国東北部)についての中国での研究状況が発表された。午後に、主催者である国際日本文化研究センター図書館及び、旧日中歴史研究センター所蔵資料の見学会が行われ、その後防衛大学校の田中宏巳氏よりオーストラリア戦争記念館に所蔵されている旧日本陸海軍の文書の状況について報告がなされた。氏によれば重要なAクラス文書は全てアメリカに移送されたと思われるが、Bクラス以下の文書は一部まだオーストラリアに残っていること、そのなかには、部隊が中国にいた時の記録も含まれていることを明らかにした。その理由としては、ニューギニアで戦った旧日本陸軍部隊の多くは中国からの配置換えであるため、と述べられた。
6日の第Ⅱセッションでは、まず京都大学の堀和生・大月健両氏により京都大学に所蔵されている東アジア関係資料についての報告と紹介がなされた。京都大学は文学部や人文科学研究所所蔵の中国関係資料は著名であるが、それ以外にも経済学部、農学部などに、【概要】の冒頭部に書いたような事情から、戦時中に収集した大量の資料があることが紹介された。その後、京都ノートルダム女子大学の岡村敬二氏によって、関西における東アジア関係資料についての報告が行われた。岡村氏の報告は関西の公共図書館についても調査したのが特徴で、特に大阪府立図書館や大阪商工会議所の資料についての紹介が興味深いものであった。その後、大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー、本文中では資料館と省略)の谷合佳代子氏より資料館の現状が紹介された。同館は正規職員の数が極端に少なく、また狭義の図書以外の資料も収集しているという点で筆者の勤務先の東洋文庫に類似しているが、その資料館は、利用実績が増えていても、近年の行政改革では真っ先にターゲットにされて予算が削減されており、こういった状況下でどう生き残るか、という実践面(出版の委託やソフト開発による自己収入の拡大)についても紹介がなされており、たいへん参考になった。最後に国際日本文化研究センターの劉建輝・小都晶子両氏より、旧日中歴史研究センターから国際日本文化研究センター図書館に引き継がれた資料の現状についての報告がなされた。現在、ようやく整理され、OPACに登録が終わった段階であり、国内に所蔵されない文史資料やマイクロ資料が多いので、国内の研究者はぜひ利用されたい、ということであった。
第Ⅲセッションでは、東アジア関連研究資料のデジタル化についての発表と議論が行われた。まず小樽商科大学より参加の平井孝典氏からは「収集資料を活用するための動的『資料集』の紹介」と題して、百年史の資料集出版に先立ち、収集した資料をウェブで先行公開する事例が紹介された。その後、滋賀大学の阿部安成・江竜美子氏より滋賀大学経営学部が進めている彦根高等商業学校収集資料の画像公開についての紹介が、またアジア経済研究所の泉沢久美子氏よりアジア経済研究所デジタル・アーカイブ「近現代アジアのなかの日本」の紹介が行われた。最後にアジア歴史資料センターの田村憲一・大沢武彦両氏からの発表が行われた。ここではアジア歴史資料センター次期システムリニューアルについての構想が述べられ、PDFへの対応やマイページ機能の追加などを考えている、との話がなされた。
2009年1月・京都出張
【期間】2010年1月29日〜2010年1月31日
【地域】京都市
【出張者】大澤肇(人間文化研究機構/東洋文庫)
【概要】
人間文化研究機構総合地球環境学研究所(京都市)で開催された人間文化研究情報資源共有化研究会へ出席した。約4時間の研究会の内訳は、情報学研究所が進めているCinii及び国会図書館が進めているデジタルアーカイブ統合検索PORTAの紹介、及び情報学的観点から進められている歴史研究3つについての紹介であった。これらの講演を通じて、人間文化研究機構が進めている資源共有化事業への理解を深めると共に、現代中国地域研究プログラム及び東洋文庫が、資源共有化事業について貢献できる部分について、関係者と意見交換を行った。
また、30日及び31日は京都大学で開催された現代中国地域研究拠点連携プログラム第3回国際シンポジウムに参加するとともに、関係者として開催の手伝いを行った(第1セッションのタイムキーパー)。シンポジウムは盛況であり、単なる環境史のシンポジウムに止まらず、議論は文理融合の方法論や歴史学的研究の意義を問、内容の深いものであった。31日には、シンポジウムに参加するのと同時に、同地で拠点連絡会議に出席し、本年度末及び来年度の研究計画について、他拠点と打ち合わせを行った。
南開大学・呉真教授の訪問
現在、日本学術振興会外国人研究員として来日中の、呉真氏(中華人民共和国・南開大学教授)が、2010年1月27日に当資料室を訪問しました。現代中国地域研究プログラム及び当資料室の紹介、書庫見学等を行いました
台湾大学・邵軒磊助理教授、黄詩淳助理教授の訪問
台湾大学の邵軒磊助理教授及び黄詩淳助理教授が、2010年1月19日に当資料室を訪問しました。現代中国地域研究プログラム及び当資料室の紹介、口述資料の価値や調査方法等についての意見交換等を行いました
中央民族大学・サランゲイル教授の訪問
現在、千葉大学の外国人研究員として来日中の、サランゲイル氏(中華人民共和国・中央民族大学教授)が、2009年12月6日に当資料室を訪問しました。現代中国地域研究プログラム及び当資料室の紹介、書庫見学等を行いました
2009年夏期・中国出張
【期間】2009年8月20日〜2009年9月2日
【地域】中華人民共和国上海市及び貴州省貴陽市
【出張者】大澤肇(人間文化研究機構/東洋文庫)
【概要】
中国社会科学院近代史研究所(Chinese Academy of Social Science, Institute of Modern History)・貴州師範大学が共催し、貴州省貴陽市で開かれた国際シンポジウム「第三届中国近代社会史国際学術研討会 近代中国的社会流動、社会控制与文化伝播」(第三回中国近代社会史国際学術シンポジウム 近代中国の社会流動、社会コントロールと文化伝播)より招請を受けたため、同シンポジウムへ出席し、研究発表、セッションの司会等を行った。また中国・韓国・台湾・日本の学者等との交流を深めた。また、日本から貴陽への直行便が無いため、上海を経由地とし、併せて上海の上海図書館等で資料調査を行った。スケジュールは以下の通りであった
8月20日…東京→上海。
8月21-23日…上海図書館にて資料調査。
8月24日…上海→貴陽
8月27日…シンポジウムへの出席登録、交流会等。
8月28日…午前は開会式・基調講演など。午後は分科会ごとに分かれての発表・討論。出張者は第2セッション第3会場にて中国語で発表・討論。夜は懇親会。
8月29日…出張者は、第4セッション第2会場にて司会。夜に閉会式。
8月30日…エクスカーション(農村調査)
8月31日…貴陽→上海。
9月1日…上海図書館にて資料調査。
9月2日…上海→東京。
中国国家図書館との交流
東京ブックフェア参加のため来日中の、郭又陵(国家図書館の出版部門である国家図書館出版社社長)氏が、2009年7月9日に当資料室を訪問しました。現代中国地域研究プログラム及び当資料室の紹介、書庫見学等を行いました
2008年度における調査・交流活動
報告はこちらをご覧ください。
2007年度における調査・交流活動
報告はこちらをご覧ください。
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